2016年の流行語大賞は
神ってる
だそうで、ぼく自身は使ったことはなく、周りでも使われているのは聞いたことはなかったので、どういういった基準で選ばれているのかは疑問である。
別に無理にポジティブな言葉を選ぶ必要もないと思うけど・・・
今年はどう考えても「ポケモンGO」か「センテンススプリング」やろ(笑)
女子高生流行語大賞
それに比べると女子高生流行語大賞2016は、実際の女子高生にフジテレビがアンケートを取ったものだそうで、こちらの方が新鮮でその鋭い言葉のセンスが絶妙である。
語尾に「まる」や「み」を付けるいかにも女子高生らしいカワイイものもあるし、アモーレやBFF(Best Friend Forever)など外国語を流用したものもある。
1位の卍(まんじ)に至っては「写真を撮る時の掛け声(チーズの代替え)」「ヤンチャ」「テンションが上った時の叫び」と3種類も用法と意味があるというから面白い。
頭の固いオッサンやオバサンなどは、
「意味がわからない、言葉の使い方がおかしい。」
などと一蹴してしまうのかもしれないが、言葉の進化や意味の変化というのは大昔から若い貴族などによって行われてきたのではないだろうか。
例えば「あした」というのは「朝」の意味だったけど、今では「次の日」という意味になっている。
だから「ハゲる」というのは元々は髪の毛が薄いことを言うてたんやで・・・という時代がいつか来るのかもしれない(笑)
未来の言葉
ぼくの大好きな映画「時計じかけのオレンジ」でも近未来の若者言葉が使われている。
これは原作者のアンソニー・バージェスがロシア語を語源にした言葉や、完全にオリジナルで作った言葉で、ナッドサットと呼ばれている。
女子高生の流行語がこのナッドサットのセンスに近いものを感じるのは、ぼくだけではないはずだ。
数え切れないほどこの映画を観たというのもあるけど、この未来の若者言葉ナッドサットは鮮明に頭にこびりついている。
- トルチョック(暴力)
- イン・アウト(セックス)
- デボチカ(女の子)
- チェロベック(男の子)
- ガリバー(頭)
- ビディー(見る、わかる)
- アピポリロジー(謝罪)
などなど・・・素晴らしい言葉のセンスである。
新たなイメージ
ぼくたち人間にとって言葉は概念そのものであり、ある概念やモノを表す言葉がなければ、それを説明することも、理解することもできない。
そしてこのナッドサットや女子高生の言葉は、
「すでにある言葉が新たな別の言葉で置き換えられている。」
または
「すでにある言葉を別の意味で使用している。」
つまりこれは既成概念の新たなイメージによる刷新であり、言葉の進化である。
それには間違いも誤用もないのだ。
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