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なぜ多数決が機能しないのか? 新商品の名前をみんなで決めたら残念なことに・・・

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集団、組織の中で何かを決めないといけないシーンは日常的に発生することだろう。

その時の意志決定手段としてよく使われるのが伝家の宝刀「多数決」だ。

 

目次

公平性が創造性を殺す

 

 

この多数決で意志を決定をすることが、どんな場合でも

公平で最良の解が出る

と信じて疑わない人は結構多いのだ。

 

確かに全員の意志を確認するので公平ではあるかもしれないが、最良の解を出す手段としては決して良い決定方法とは言えない。

特にクリエイティブな領域では多数決など自殺行為である。

 

社内公募の愚

例えば企業で新商品の名称を決めるのに、社員全員を対象にした公募を行うという場合を考えてみよう。

  1. まずネーミングの専門家でもない凡人からたくさんの平々凡々な意見が集まる。
  2. 組織の上層部、これまた専門家でない凡人(組織に長くいる分、先入観や経験則がありさらにタチが悪い凡人)の中で候補が絞られる。
  3. このよりぬきの凡案の中から、最終的に全員での投票が行われ、「ザ・キングオブ平凡」がうやうやしく選出される。

 

このようなステップでいとも簡単に創造性は殺されるのである。

 

多数決は最後の手段

世の中に一番多いのは凡人である。非凡な人は少ないから非凡なのであって、非凡な人が多ければそれが標準になってしまう。

組織、集団の意志決定において大切なことは、公平性を保つことなどではない。

その領域のエキスパートが誰であるのかを的確に把握し、1人もしくは少数の人間に任せられる目を持つことだ。

 

エキスパート同士の高度な議論の末、どうしても決まらない場合の最終手段として多数決を採るのでなければ、平凡の中の平凡を抽出してしまい、優れたモノを埋もれさせてしまう危険があるのだ。

 

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